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紙ふうせんだより

紙ふうせんだより 2月号 (2018/03/13)

2018年(平成30年) 2月号
創発的介護のすすめ

ヘルパーの皆様、いつもありがとうございます。 日当たりの良い地面にいつの間にか小さな春の花がありませんか? その傍らでうごめくものは蟻、巣穴のメンテナンスに忙しいようです。「また春がきたね。おはよう」と呟いてみます。ところでこの蟻はどうやって全体の行動をマネジメントしているのでしょう。誰か何かがコントロールしているのでしょうか?

「一極モデル」から「自律分散モデル」へ、従来の世界観を逆転させる「創発(そうはつ)」

一時期、「脳を理解すれば人間の全てが解る」といったような短絡的な脳科学がはやりましたね。この考え方には、西洋の一神教的世界観という原型があります。全知全能の神という“一極”は、科学の発達にあわせて物理法則やDNAなどに置き換わりながら、時代の流行を作ってきました。一極モデルとは中央集権型です。人間にとっての一極は発達した大脳であり、そのような高度な中枢神経を持っているからこそ、人間は高度な社会生活を営めると考えられてきました。だから、組織や社会を発達させていくためには、より高度な中枢機関と強力な指揮命令系統が必要とされてきました。しかし謎がありました。脊椎動物のような中枢神経を持たない昆虫の蟻が巨大な蟻塚を築き、分業を発達させた高度な社会性を有している事や、粘菌と呼ばれる微生物の集合体が高度な栄養ネットワークを作っている事などは、「目に見えない何かで意思を統一するなど特別な仕組みがあるのではないか」などと考えてはみたものの、一極モデルでは説明ができませんでした。実は、全体をマネジメントする指示系統などは無く、個々の蟻や菌は自身の性質を過不足なく発揮しただけで、個と個が組み合わさった時、個々には見られなかった新しい性質が自然と全体に発現していたのです。そのような性質の飛躍を“創発”と呼びます。

例えば、水素原子と酸素原子が結合すると「水」が創発します。DNAはA(アデニン)・G(グアニン)・C(シトシン)・T(チミン)の四種の塩基から成っていますが、これらが組み合わさって細胞質の中に置かれると、細胞質にも塩基にも無い遺伝子としての性質が創発します。春の花の一斉開花も創発という概念で捉えられます。創発が生じる時、個々の要素は自(みずか)らの性質を自律的に発揮しているのみで、マネジメントしている一極はありません。しかし実は、物質から生物に至るまで自然界のものは全て、他のものと出会うと創発を生じさせる可能性“創発特性”を内在させているのです。(古代東洋ではそれを「自然(じねん)」と呼び、万物は特別な原因がなくても自然に生成変化する“自(おの)ずから然(しか)る”と考えてきました。)この創発は、自然科学以外の分野からも注目され、ネットワークやAI、仮想通貨などの分野でも応用され目覚ましい発展をしています。キーワードは中央集権の反対の“自律分散モデル”です。人材マネジメント分野では、“チームメンバーの創発特性をどうやって発揮させるか”が目指すところとなっています。

創発的介護には、意見交換から生じる“気付き”が必要

「三人寄れば文殊の智慧」も創発の例です。“文殊菩薩の智慧”は、三人の人間の考えの総和ではありません。もっとそれ以上のものです。1+1+1の過程で創発が起これば、解は3では無く、5や10やもっとそれ以上のものになるという事が創発です。

ビジネスのマネジメントで言われている創発は、プロジェクトの過程で、埋もれている考えをいかに拾っていくかが大切だとされています。計画が立案されたら、一極モデル的にそれの実現にただ邁進すれば良いのではなく、計画の実施過程で生じてきた様々な疑問や計画に取り入れなかった考えなどを創発させ、計画を実施しながら計画そのものを当初のものより、より良い形へと発展させていく事が大切だとされています。

ここにより良い介護を行うためのヒントがあります。計画通りの実施にこだわってしまえば創発は起こりません。計画というものを中央集権的なものと理解して現場のヘルパーさんはただそれに従えば良いというような考えだったなら、視野の狭い偏った支援となります。創発させるためにはどんな時でも新たな疑問や意見が生じなければならないし、随時それが活かされるように、創発する可能性を計画に織り込んでおきます。ヘルパーさんは個々が単独行動をするという意味で分散しています。これを強力なマネジメントで型にはめるのではなく、創発特性が発揮されるように自発・自律的な行動を奨励し、お互いの連携を密にしてそこらから生じてくる新たな“気付き”を関係者で共有して支援を発展させていくのです。

ある利用者さんが、体の衰えから弱気になっているとします。家族からも「一人で入浴してはいけません」と注意されてプライドもズタズタです。ヘルパーさんを使う事は恥ずかしいと思っていましたが仕方なく入浴介助が始まりました。しかしヘルパーさんとの交流で気持ちは楽になり、“ヘルパーさんの提案”により一緒に外出する事が計画に加わりました。外出は楽しく歩く事で体力も気力も回復、いつの間にか老いに対するネガティブな考えは消え、家族関係は穏やかなものとなっていた。今は家族共々老いの良さをしみじみと感じている…。

従来の価値観を逆転させるような、こんな創発的な介護ができたら楽しいですよね。
【創発(そうはつ)】

要素間の局所的な相互作用が全体に影響を与え、その全体が個々の要素に影響を与えることによって、新たな秩序が形成される現象。(小学館/デジタル大辞泉)

「創発」とは、部分の性質の単純な総和にとどまらない特性が、全体として現れること。物理学や生物学などで使われる用語「emergence」(発現)が語源で、自律的な要素が集積し組織化することにより、個々のふるまいを凌駕する高度で複雑な秩序やシステムが生じる現象あるいは状態をいいます。所与の条件に基づく予測や計画、意図を超えたイノベーションが誘発されるところから「創発」と呼ばれ、組織論やナレッジマネジメントの分野では、個々人の能力や発想を組み合わせて創造的な成果に結びつける取り組みとして注目を集めています。(『日本の人事部』/人事労務用語辞典)

システム中で、上位のレベルには備わっていなかった機能が、下位のレベルが機能することで発現すること。個の行動によって、全体の秩序が規定されること。人工生命や人工知能の分野で重要となる概念。(三省堂/大辞林 第三版)

 
 

★平成30年度の研修計画を策定しました。

訪問介護は、その業態からヘルパーの皆様が一同に介しての研修やミーティングの開催がなかなか難しい状況にありますが、皆様のご理解を頂き参加をお願いいたします。今年度は年間日程を出して、木曜日か金曜日の18時半からのヘルパーミーティングと同時開催として月1回行ってきました。

さて、来年度の計画では、従来の月1回のミーティングとの同時の研修に併せて、夜間に来られない方も参加できるように日中帯にも開催をする事としました。日中帯は梅丘ではせわしないなので会場を祖師谷として、担当は佐々木となります。また、内容は梅丘の研修を基本研修と位置づけ、祖師谷を発展研修とします。より学びを深めたい方、基礎に飽き足らない方、夜間の参加が無理な方など、参加をお待ちしています。そして、どのヘルパーさんも皆様、年1回は必ず参加して下さい!!!

よろしくお願いします。参加に際してのシフト調整の希望はお申し出ください。
平成30年度 訪問介護研修計画 / 基礎 (会場:梅丘 18:00~)
日程 曜日 担当 関連項目
4月18日 佐々木 接遇に関する研修
5月23日 斉藤 緊急時の対応
6月21日 本郷 移動・移乗の介助
7月21日 荻野 熱中症・感染症・食中毒の予防
8月17日 (懇談会) (暑気払い・CMと意見交換)
9月18日 小泉 認知症及び認知症ケア研修
10月24日 佐々木 プライバシーの保護の取り組みに関する研修
11月22日 斉藤 高齢者虐待
12月14日 (懇談会) (忘年会・CMと意見交換)
1月22日 本郷 倫理及び法令遵守に関する研修
2月20日 小泉 事故発生又は再発防止に関する研修
3月29日 荻野 ベッド上の介助(更衣・排泄・移乗)
研修の内容は、関連項目に基づきますが、時事ネタや事業所内での出来事など旬なものを取り入れつつ、形式ばった単調なものにならないように留意し、創意工夫します。皆様の意見をお寄せ下さい。研修の日時は変更する場合がありますが、毎月の紙ふうせんだよりでもお知らせします。(なお、個別面談は今後も随時受付ています。)
平成30年度 訪問介護研修計画 / 発展 (会場: 祖師谷)
日程 時間 担当 内容→検討中
2~3ヶ月に1回 日中帯 佐々木 基礎より発展した内容。講義形式ではなく参加型。構成的グループ・エンカウンターの手法なども取り入れたいと考えています。
詳細は紙ふうせんだより3月号でお知らせします。
※梅丘の研修は、基本的にはヘルパーミーティングと同時開催です。日頃の困っている事やケアの疑問など話し合いしますので、是非おしゃべりしに来てください。

※研修は全て個別研修計画に基づくものとなっています。
年に一度は健康診断をお願いします。

平成29年度の健康診断結果の提出をお願いいたします。

結果表を提出の際は、領収書を持参して下さい。費用をお支払いたします。受診がお済で無い方は受診をお願いします。

※領収書の提出は、原則その月内でお願いします。

※オプションは個人負担になります。
【お願い】インフルエンザ予防接種をお願いします。

領収書を持参して頂ければ、1000円を助成します。
 

平成30年4月訪問介護改正概略 (2/2ケアマネジメントオンライン配信記事より)

<現行>   ➡  <改定後>

身体介護中心型    20分未満       165単位   ➡  165単位

20分以上30分未満        245単位   ➡        248単位

30分以上1時間未満       388単位   ➡  394単位

1時間以上1時間30分未満      564単位   ➡  575単位

以降30分を増すごとに算定      80単位  ➡  83単位

生活援助加算※          67単位   ➡  66単位

※引き続き生活援助を行った場合の加算(20分から起算して25分ごとに加算、70分以上を限度)

生活援助中心型      20分以上45分未満   183単位   ➡  181単位

45分以上    225単位   ➡  223単位

■自立支援が奨励され、生活援助には“圧力”

訪問介護の基本報酬は「身体介護」はやや増、「生活援助」は微減。国が定める基準回数を超えて生活援助をケアプランに位置付ける場合、ケアマネは市区町村に届出が必要となる。厚労省は「何が生活援助で何が身体介護か」を改めて通知する方針。

■サ責とケアマネの連携強化 利用者の服薬状況や実際のサービスの提供時間とプランとの違いが大きい場合などを、サ責はケアマネに連絡し情報共有する事、報告を受けた ケアマネは必要に応じてプランの見直しをする事が役割として明確化。(4月以降はヘルパー2級のサ責は不可)

~~ヘルパーミーティングのお知らせ~~

【日時】 2018年 3月15日 木曜日 18:30~

梅丘の事務所内にて

★担当利用者さんの状況等・支援計画の変更の必要性の有無 ★今月の議題・伝達事項

会議参加手当(ミーティング)は1回につき1370円です。


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