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平成26年4月 紙ふうせんだより (2014/05/13)

ヘルパーの皆様いつもありがとうございます。

五月の風は心地良いですね。花が揺れ心も軽くなります。でも新学期・新年度での新人さんには、“五月病”なんて言葉もあり、ここらあたりが正念場です。
 
新しい環境や状況に慣れていくために、最も気を使うのが新しい人間関係です。どんな人でも思うのは、「自分を受け入れてもらいたい」という事です。その為に人がとる態度は大きく分けて2つあります。「自分を抑えて周囲に合わせる」か「自分を周囲にアピールして理解してもらう」のどちらかです。しかしそれらの態度の偏りが強いと、後々大変になってしまいます。前者は、自分を抑えすぎて耐えかねて暴発という事もありうるし、自分を殺しきってしまうと自分で自分を見下してしまったりします。後者は、過剰にアピールしすぎて周囲から反感を買い孤立したり、旺盛なサービス精神や過大な自己PRに自分自身がついて行けなくなり疲れ果ててしまうという事もあります。
 

個人と周囲との関係について、2つの態度があると分析心理学の創設者のユングは「タイプ論」で示しています。「内向的」態度の人間の興味の対象は“自分の気持ち”であり、周囲との関わりが確立していない状態では、自分の気持ちを守るために概して消極的になるようです。周囲からの理解は低いのですが本人は気にしていません。自己評価は、自分で自分の生き方を守れているかにあり、どちらかというと高く、マイペースで頑固ではあるが他人に振り回されないので(但し他人に対する配慮に欠ける)打たれ強い面も持っています。一方で、「外向的」態度の人間は、興味の対象は“周囲の人”や物にあり、流行に敏感で、新しい環境では自分を積極的に売り込みます。自己評価は、自分が周囲の人から“価値がある”と思ってもらえているかにあり、実際に仕事など周囲との関わり合いは積極的です。しかし、外面を良くするあまりに無自覚なストレスを内に抱え込み、他人に対する過剰配慮から自分の本当の気持ちがわからなくなってしまったり、他者から低い評価を突き付けられて落ち込んでしまったりします。
 

現代社会では、何事も積極性が尊ばれるので外向的な人が増えているように思われますが、その弊害として、内向的な子供が外向的になるように矯正され自信を失い自己評価を自分で最低にしてしまったり、外向性ばかりを発展させてしまい燃え尽きてしまったり、周囲からの評価ばかりを気にして自分の中は虚ろであるような人が見受けられます。
 

さて、人間関係のトラブルが起きた時の自己防衛の一番最後の手段は“関係を断つ”事です。友人であれば絶交であり会社であれば退職です。このようにならないためには、どうしたらよいのでしょうか。一つは、自分の態度の癖を知る事であり、態度の偏りを修正していく事です。また、同時に異なる態度の人間からは、物事の見え方が全然違うという事も知っておいた方がよいでしょう。内向的な人間から外向的な人間がどう見えるかと言えば、せわしなくて騒がしくて軽くて薄っぺらで自分を持っていないと映りますし、その逆は、のろまでノリが悪く暗くて付き合いが悪くて理解不能で配慮不足で自分勝手と映ります。

人間関係のトラブルの要因の一つは、内向性と外向性の相互の無理解にあるとも言えます。同じ毛色を持つ者同士はお互いの理解が早く楽な関係ではあるが、そればかりを求めていると、自分の中に潜在している異なる側面の開発を置き去りにしてしまいます。“関係を断つ”という事は、自分自身の可能性を殺す事でもあります。ユングは、物事が偏った方向ばかりに進むと、それを補うかたちでの反動という“補償作用”という働き(無意識だったり出会いであったり事件だったり)が現れると言っています。どうしても反発したくなる人や出来事に遭遇した場合には、それが自分自身にとっての「補償」になるのではないかと考えてみる事も大切です。“相性”の問題を簡単に片づけてしまうと損をするのは自分自身なのです。
 

これらは、対人援助でも言える事です。対人援助で一番避けなければならない事は、援助関係を断つ事にあります。クライアントの希望だからといって援助関係を断ってしまうと、クライアントはその場は気持ちが楽になりますが、偏った心の在り方を拡げていく機会の喪失になるばかりか、クライアントに内在する元来の問題から目を背ける事にもなりかねません。そして、援助関係の後退は自身の失敗体験となり、クライアントの心のバランスをさらに悪くしてしまう場合もあるのです。
 

そもそも、人間関係のトラブルが発生するのは状況に変化があったからであり、変化への対応(適応)としてトラブルが発生するものと考えられます。トラブルは新しい状況に慣れていく過程であるし、その過程を通じて自分自身の人間的成長やより良いコミュニケーションを再構築するために必要な事だと肯定的に捉えていけば、トラブルの発生は恐れる事ではありません。むしろ、常に起こりうる事だと覚悟していくなかで、ぶれない対人援助ができるのです。援助者がぶれない事によって、ふらつきのあるクライアントを安定させる事ができるのです。
 

ヘルパーの皆様は、利用者さんから過大な期待を背負わされたり、やり場のない怒りのはけ口になったりと、いつもご苦労されていますね。本人の周囲を含めた全体状況の不備や不満への、矛先としてヘルパーさんが標的になってしまうのもしばしばです。そんなヘルパーの皆様を支えていく事が事業所の重大な使命と考えていますので、困った事があったら何でも相談しにきてください。本当にいつもありがとうございます。


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