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紙ふうせんだより

紙ふうせんだより 5月号 (2019/06/12)

2019年(令和元年)5月 皐月号

紙ふうせんだより

自分”とは何か

ヘルパーの皆様、いつもありがとうございます。体調を崩されている方はいませんか? これからの季節気温も上がりますが、身体や生活環境が冬仕様のままの利用者さんは、脱水が心配されます。水分補給や薄着、エアコン使用への声掛け等をお願い致します。私たちも季節の変わり目には体調管理に努めましょう。そして人生の変わり目には自己覚知が必要です。

五月病の本当の意味

発達心理学(※1)では、人は生涯を通して変化・成長を続けるものと捉えている。人生の各段階に応じた心理的課題があり、幼児から高齢者に至るまで、誰でも人生の節目節目に発達課題を体験する。今の自分にはどんな課題が生じているだろうか。課題を自覚し、自己認識を改めていく必要がある。その時、以前の段階で抱いていた自己概念(自分がどんな人間であるかということについて抱いている考え)は、たいてい変更を迫られる。

例えば学業優秀な学生が、自信を持って自分のやりたい事に胸を膨らませて就職した。しかし、会社は自分のやりたい事を実現する為だけにあるのではない。多くの職場は、業務の基本的な流れに則る事やあるべき態度の習得や所定の条件など、会社側の要求を持っている。“自分のやりたい事は違う”“こんなはずじゃなかった”と、会社に対して幻滅するような事もあるだろう。この葛藤は新年度の五月病としてもよく現れる。どんな会社にも欠点はある。しかし、問わなければならないのは自分自身ではないだろうか。自我は、自分の内側からの欲求と外部からの要求の狭間で苦しみもがく。学生時代に確立した自分に自信が無くなったり、自分を手放さないように外部と戦ったり、周囲の期待に応えようと闇雲に頑張ったりする。自分の内側に自分を見出そうとする視点と、外側に見出そうとする視点との間で悩み揺れ動く事は、自分自身を鋳造しなおすために必要な心理的作業だ。この時、視野狭窄して 自分のイメージに固執すれば孤立してしまうが、孤独の中に内省を経て周囲との親密性が回復されれば、自分が見ている“自分”と他者から見えている自分は、実は異なるんだという事に気が付く。このような自分自身の再確立の機会は、人生で繰り返し何度も訪れる。

「自己統合」高齢者の究極の課題

利用者さんの場合はどうだろう。要介護高齢者ともなると自己概念の変更は自分の望まない変更となるので、受け入れる事により大きな困難が伴う。しかも、自分の再確立の機会は若者に比べたらもうほとんど残り僅かしかない。心の中では「私は私でいてよかったか?」という人生の全てを振り替えるような疑問が沸き起こり、過去の課題の持ち越しややり残しが余りにも多いと、自分の人生が本来の自分ではなかったのではないかと絶望を感じてしまう。しかしそこで「死(※1)そのものに向き合う中での、生そのものに対する聡明かつ超然とした関心」が生じ、自分が“自分であること”を認め、人生の全体を視野に入れた自己受容が行われれば、一生の課題であり続ける「自己統合」が行われ生涯の宝となるだろ。

※1エリクソンの8つの発達段階が有名 初期青年期の課題は「親密性 対 孤独」老年期は「自己統合 対 絶望」

自己概念が変化しようとする時、人はどんな気持ちになるのだろう

乳がん患者の場合は見てみよう。(右図)介護外から引用したのは、そこに高齢者の課題や自分の課題との共通項を見出して欲しいからだ。この論文には、「問題に直面したり意思決定する時には誰もが心の揺らぎを経験する。心の揺らぎが大きくなると(略)“不確かさ”が生じる。(略)不確かさは人が人生についてのひとつの見方から、より高い秩序に立った見方へと移行する機会である」とある。

乳がん患者の自己概念の変化を表すパターンとテーマ
パターン(抜粋) テーマ
これからの生活に自信がない

身体に対するショックを受けた

元の生活に戻れない自分がもどかしい
納得していても心が揺らぐことがある
周りの人に助けられているいる

同病者との関わりは大切だ

人に優しくなれる
同病者を他人と思えない
病気を知られることに抵抗がある

人に同情されたくない
がん患者である自分を守りたい
やりたい事をやっていきたい

前向きな気持ちでやっていく

自分を大切にしている
これからは自分のためにも生きていきたい
今までと変わらずにやっていく

頼ってはいけない
今までの自分でやっていける
 

「自己統合」への道

自己概念の変化の機会はいつだって誰にでも起こりうる。それまで自分自身に抱いていたイメージがどのようなものだったかは大した問題では無い。“自信のある自分”にこだわって自信を失う事もある。自信過剰だったと考え至れば、ポジティブさは劣等感の裏返しだったと思うかもしれない。“ネガティブな自分”を自覚するがゆえに素直に周囲のアドバイスを耳に入れ、勤勉に取り組んだ結果として劣等と思い込んでいたものの中の好ましい性質に気が付き、自己評価が反転する事もある。大切なのはそれまでの“自分の枠”を上手に壊してやる事だ。壊す事を恐れたら新たなものは何も創れない。社会や企業にも変化が必要だ。だが、自分自身の人生において最も標的としなければならないものは自分自身である。自分を棚に上げて外側を責め、自分が変化する機会を取り逃がしてはつまらない。この課題は、若者だけでなくベテランや高齢者にもあてはまる。自分で自分の入る牢屋をこしらえてそこの警備員に収まるくらいなら、全力で檻を壊さなきゃならない。

“自分”とは何だろう。それは、“自らのものと感じる領分(力の及ぶ範囲、領域)”だ。大抵の人は、好ましいところだけを“自分”として嫌なところは見ない振りをしがちだ。そんな自己不(・)受容な態度は自己統合の妨げとなる。狭い自分を拡げるために出来る事は何だろう。一つ提案がある。自己統合を目指す人を本気で支援する事だ。利用者さんの悩みや喜びを、自分の悩みや喜びとして捉えてみよう。癌患者の心の揺れも自分のものだ。鬱サバイバーや若者の悩みも自分のものだ。そうやって“自らの事として幸せを願う領域”を拡げていこう。

やがて自分自身にも死の床に回想する時が必ず来る。自分はどう生きただろう。生きとし生けるものは皆必死で生きている。その命の燃焼のなんと崇高な事か。あれもこれも全て自分自身の事だった。全てに意味があり自分は森羅万象と繋がっている。このような実感が「自(※3)己実現」や「自(※4)己超越」や「自(※5)己統合」なのだ.

『老いの近代』岩波書店 天野正子

「子どもに玩具を与えれば、子どもはそれを口に入れたり、叩いたり、投げたり、壊そうとする。一見、大人からすれば、玩具を壊そうとしているように見える。しかし、子どもはその対象物を知りたくて、理解したくて、所有したくて、壊すのである。すなわち、破壊そのものが目的ではない。こう考えると、人間の身体的・心理的・社会的減退も、また違った意味を呈してくる。加齢に伴う体力の減退、社会的地位の喪失、心理的不安定性、これらの現象は人間をまた新たに創造するために、人間を深く理解し、自分の存在を収斂するための手段であり、いわば人生の「統合」に匹敵するものではないだろうか」

※2「乳がん患者の自己概念の変化に即した看護技術」日本看護学会誌Vol.19 1999

※3ユング(分析心理学)1875-1961 ※4(人間性心理学)マズロー1908-1970 ※5エリクソン(発達心理学)1902-1994

労災(労働災害)にご注意下さい

★介護中の事故(ヘルパーさん自身)→ぎっくり腰、圧迫骨折

◎腰痛予防などのために就業前に準備運動をしましょう。

※無理な動作はしません。

★通勤・移動中の交通事故(自転車)→転倒・衝突

移動交通事故の“ヒヤリハット”報告書フォーマットを作成しました。ヒヤリハットの該当者は、申告して報告書を作成して下さい。(ヘルパーさんには文書作成手当がでます)

皆でリスクを確認し合いましょう。

◎交通事故予防の為には、環境要因(道路状況・混雑・時間帯・天気)や、自転車要因(機能構造・整備不良)、相手によるもの(飛び出し・よそ見・スマホ等)もありますが、自分自身の要因にも注意を払わねばなりません。以下を自分自身に確認しましょう。

思考          動作            認知           体調

□予想しなかった    □無理なそうさをした    □よく見えなかった    □疲れていた

□大丈夫だと思った   □不要な操作をしていた   □気が付かなかった    □イライラしていた

□考え事をしていた   □急いでいた        □よそ見をしていた    □心配事があった

~ヘルパーミーティングのお知らせ~

月一回定例のヘルパーミーティングは、偶数月を梅丘と祖師谷の合同で全体のミーティングとして行い、奇数月は梅丘・祖師谷別に開催します。

(内容)利用者さんの状況等・支援計画の変更の必要性の有無 今月の議題・伝達事項

★ミーティングと研修会を同時開催するのは、今までと同じです。

梅丘・祖師谷合同ヘルパーミーティング

6月14日(金)18:30~ (場所:梅丘)

【研修】精神的ケア・ターミナルケア


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