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平成25年

平成25年11月 紙ふうせんだより (2013/12/26)

皆様、いつも有難うございます!これから年末に向けて、「ちょっとこれ…」と頼まれる事もあるかと思います。私は、①本人が一人でやるには難しい事 ②お願いできる家族がいない事 ③本人の依存心は強くなく、一度許すと何でもかんでも依頼してくる性格ではない事 ④時間内で終わり簡単にすむ事、等を確認し「本当は微妙なんです」と念を押しながら、“年末の日常生活の一環”として対応しています。お互いにすっきりと新年を迎えたいですね。

 

ご本人のできる事、可能な動作や体力を見極め、できるところはなるべくご自分で行って頂けるように促していく“自立支援”は介護の基本理念です。「依頼されたから」と何もかもプランに盛り込むのも、自立や回復を阻害する場合もあります。“促し”は時に根気が要りますが、日常生活での行動量が増えれば、日常生活がそのままリハビリになります。

 

「リハビリのためにも、自分でいろいろやりましょう」と働きかけをしても、「なかなかやってくれない」との声も聞こえてきます。リハビリの前提には、“意欲”が必用なのです。では、どうやって意欲は高まるのでしょうか。または、失われるのでしょうか。

 

介護者の都合で、さまざまな事をご本人に“禁止”しておきながら、「リハビリは自分のためだからやりなさい」と言うのは、不当な要求だと言われても仕方がありません。もっとも、「不当だ!」と声を上げる方はごく少数です。少数であるところに、実は問題があるのです。

 

「もう年だから仕方がない」とか、「子供に面倒みてもらっているんだから仕方がない」など、多くの方が言われます。確かに、それも一面の真実で、否定はできません。そのような方の状況をつぶさに見ていくと、身体能力や周辺環境からさまざまな制約が生じ、“自分らしさ”をあきらめようとして、自分自身に言い聞かせている言葉のように聞こえてくる事があります。周囲から言い聞かされている場合もあるでしょう。

 

そのような時は、その方の“社会的接点”は、どのようなものがあるのか、考えてみる事も大切です。社会的接点とは、自分の心の中だけの考えや、家族と自分だけの関係から離れて、“他人の眼”に触れる事です。自分らしさは、他者が介在して発見可能となるのです。他人の眼で自分を見つめ直してみると、「まだ自分には、こんな事ができる」「あんな人もいるのだから、自分はこんな事をしよう」など、視野が拡がってきます。訪問介護のヘルパーや、デイサービスなどが、社会的接点になる事は言うまでもありません。

 

「おいぼれた自分を他人の眼にさらしたくない」という方もいます。どうか心を開いて頂きたいと願っていますが、その為には、周囲も心を開いて見守る必要があります。アマノジャクな態度は、根底のところを肯定して欲しいという気持ちの表れなのかもしれません。

 

「おいぼれたっていいじゃないか、あなたはあなた。それは変わらない」

 

老いの受容とは、あきらめを受け入れる事ではなく、老いた自分の“肯定”なのです。


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