【紙ふうせんブログ】

平成28年

紙ふうせんだより 1月号 (2016/09/15)

皆様、明けましておめでとうございます。皆様のおかげで無事年を越すことができました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

ところで、皆さんは今年の目標は立てられましたか? 私は「ヘルパーさんともっとコミュニケーションを取りたい」と考えています。そこには、それが思うように出来ていない業務繁多な事もあるのですが、ヘルパーの皆さんあっての事業所運営ですので、一番大切な事だと思っています。

自分を知る

ところで、私は皆さんの事を良く知りたいと思っています。なぜかというと、その方が適切な指導ができるからで、知らないと的外れになってしいます。同様に、自分自身の事も良く知らないといけないと考えています。そこが欠けていると、やはり指導は自分の価値観を押し付けるものになってしまうでしょう。皆さんはどのように考えますか? 適切な利用者さんへの支援は、同じように相手や自分の事を良く知る必要があります。

ジョハリの窓

心理学者のジョセフ・ルフトとハリー・インガムが1955年に発表した、「対人関係における気づきのグラフモデル」は、自分と他人の関係を解りやすく示してくれます。研修でも取り上げた事がありますが、二人の名前を合せて「ジョハリの窓」と呼ばれるこの概念によると、自己には「公開された自己」と「隠された自己」があり、また「自分は気がついていないものの、他人からは見られている自己」や「誰からもまだ知られていない自己」もあると考えられています。

自己覚知を深めていく事は、(Ⅰ)の領域を拡げ

ていく事です。自分には分かっていない事(Ⅱ)

を誰かに教えて貰ったり、他人に分かっていない

事(Ⅲ)を自己開示して知ってもらうようにする

事などで、自分の無意識を意識化していくのです。

そうすると結果的に未知の領域が減って(Ⅳ)

いきます。

「未知の窓」が大きいと、自分自身の感情

は自分の知らないコンプエレックスに左右さ

れ不安定になりますし、対人関係も他人から

見て理解しにくい付き合いにくい人になって

しまいます。しかし、どんなに努力してもこ

の(Ⅳ)が消滅する事はありません。言い換えればそれは未来に残された“可能性”であり、この未知の可能性がある限り、人間はどんな年齢でも成長していく事ができるのです。

 

個別研修計画の策定について

今私は、個別研修計画の検討作業を行っています。それは、研修の方向性を全体としてどのようにするかという事と、各個人の課題をどのように抽出・分析していくかという問題です。介護職に求められる職能をおおざっぱに分類すると、三つが考えられます。

  1. 介護技術力 ② 介護や制度の知識力 ③ コミュニケーション力
このうち、①と②は、経験を積むと共に現場や座学で比較的容易に習得可能ですが、③に関しては、「利用者さんの変化を敏感に察知する」というような細かい“気づき”も要素に含めて考えると、教科書的な“勉強”では習得困難です。では、経験を長く積めば良いかというとそうでは無く、その経験を客観的に分析し実際の介護に還元する取組があってこそ始めて身に付くものではないでしょうか。この③を高めて行くような研修をこれからも行っていきたいと考えていますが、先に書いた「自分を知る」という事もこれに含まれると思います。

 

良いコミュニケーションとは何かついて考えましょう

利用者さんとの人間関係が、良い方向に発展していくコミュニケーションを“良い”ものとすると、それは、利用者への偏見の無い理解と、自
自己覚知適切な

自己開示
偏見の無い 利用者理解
良いコミュニケーション
分を知るという自己覚知や、自分がどのような人間か

を相手に伝える適切な自己開示が交わった所にあるも

のではないでしょうか。自分と相手とのコミュニケー

ションの齟齬が見られる場合は、これらのどこが弱点

になっているのかを見つけ出す事は重要です。

その事を検討するために、ジョハリの窓を参考に以下の図を考えてみました。
“コミュニケーションの窓” 利用者さんが自覚している

自己像
利用者さんが自覚してない

自己像
ヘルパーが利用者さんに開示している自己(意識的) Ⅰ 相互理解の領域(公になっている関係) Ⅱ 利用者さんと周囲のズレの領域
ヘルパーが利用者さんに開示していない自己(意識的・無意識的) Ⅲ ヘルパーさんの抑制・抑圧の領域 Ⅳ 未知の領域(思いがけない発展の可能性)
 
(Ⅰ)の相互理解の領域が拡大する

と関係性は安定します。関係が不安定

な時はこの領域が狭いと言えます。こ

こを基盤に利用者・ヘルパー共に関係

性を深める心の活動を意識的・無識的

に開始します。それはもっと自分を知っ

て貰いたいという欲求ですが、欲求に

温度差があると上手くいきません。

(Ⅱ)は、利用者さんの周囲とのズ

レの領域ですがが、これは介護の方向性(目標)のズレでもあります。これが広いとヘルパーさんは利用者さんの老いの葛藤などに付き合う事になります。それは利用者さんの自分を知って貰おうとする正直な心の働きでもありますが、ちょっとした事から依存や反発をされて、ヘルパーさんは消耗してしまいます。クレームを生じやすいケースでもあります。

(Ⅲ)は、ヘルパーさんが自分の考えや感情を抑制・抑圧している領域です。あって当然の領域なので、バランスとれた状態である事が望まれます。利用者さんに自分を知って頂く事は、お互いの関係を深めていく事にもつながりますが、一方通行だと「ヘルパーさんが自分の事ばかり話して…」と利用者さんから反感を買う場合もあるでしょう。この領域の課題に取り組むには意識的・自覚的でなければなりません。利用者さんとのより良い関係を築くために戦略的に、自分を出したりひっこめたりする事ができると良いのです。もし、利用者さんに伝える事のできない自分の考えや気持ちが拡大すると、自分自身が何もかも抱え込んだような気持ちになって、突然心が折れてしまう事もあるでしょう。介護職離職の原因にもなってくる領域です。これは介護者が葛藤を抱えている状況ですので、思わぬミスを招きやすいとも言えます。また、そのように自分が我慢をしている気持ちを準備なく突然利用者さんに伝えると、気が付かずに自分が攻撃的になってしまって、失敗する事もあるでしょう。

 

目標を明確にしましょう

このように具体的に考えていくと、利用者さんとのコミュニケーションの困難さは、努力次第である程度改善ができそうです。ヘルパーさん一人一人が、まずは自分自身を検討して、どのような事を今後学習していく必要があるかを、自分なりに考えて頂けると良いと思います。新年度からはある程度グループ分けするなどした個別研修を開始します。是非、この機会に介護職として、また人としてより成長する為に、自分自身にできる事は何かと考えて頂きたいと思います。思考が具体化されれば取組みも明確になっていきます。また、私の考えだけでは絶対に足りないものになるので、皆さんの意見や考えをどんどん寄せて下さい。(その為の個別面談でもあります。)今後ともよろしくお願いします。

 


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