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月別:2018/7

ヘルパー研修@梅ヶ丘 (2018/07/24)

7月20日(金)梅ヶ丘事業所にてヘルパー研修を行いました。

暑い日でしたが、10名の方々に参加して頂きました。

テーマは『熱中症対策』

座学の後に熱中症予防のために栄養満点の【キウイスムージー】をみんなで作りました!

簡単手軽で大好評でした(^^)/

<材料> キウイフルーツ  1個

塩     ひとつまみ

水     100ml~150ml

<作り方>

ビニール袋に皮を剥いたキウイと塩をいれて揉みもみ潰して水を加えるだけ!!

 

皆さんもぜひお試しください。


そうめんパーティ@梅ヶ丘 (2018/07/13)

暑い日が続きますが皆様いかがお過ごしですか?

7月13日(金)梅ヶ丘事業所でそうめんパーティを行いました。

暑くて食欲が無くなりがちですが、

たくさん食べて夏の暑さを乗り切りましょう(^^)/


紙ふうせんだより 6月号 (2018/07/06)

2018年(平成30年) 6月 水無月号

紙ふうせんだより

「リーダーシップ」から「フォロワーシップ」へ

ヘルパーの皆様、いつもありがとうございます。熱中症にはご注意ください。じめじめとしていましたが急に真夏の日差しになりましたね。それにしてもスッキリしないのは嘘まみれのモリカケ問題。上の人間が責任を下に押し付けるのは日大アメフト部も同じで、“忖度”などの場の論理で責任者への責任追及を阻止しています。敗戦直後の“一億総懺悔(ざんげ)” と同じ構造です。(東久邇宮内閣が支配層の責任を不問にするために“国民全員に戦争責任がある”とした。)そんな日本のビジネスパーソン1,000名に聞いた「リーダーとして望ましい行動・マインド」の1位は「責任を取る・責任感」(2011リクルート調べ)です。

時代によって変遷してきたリーダーシップ論

5月の発展研修では、サービス提供責任者等と「リーダーシップ」について結論を用意せずに話し合いをしました。『「リーダーシップ」は経営者や幹部だけではなく、組織に属するメンバーのひとりひとりが身に付ける必要があります。なぜなら地位や肩書きが示す「役割」としてのリーダーではなくとも、リーダーシップを発揮することは誰にでも可能であり、チーム内における自分の責任を明確にし、業務を率先してこなし、時に優先順位を明確にし、的確な判断を得るために指示を仰ぎ、他のメンバーと協力して結果を作り上げていくことは、全員が行うべきことだからだ。』以上は研修資料から。

初期のリーダーシップ論は、第二次世界大戦中のアメリカで軍事や産業で優れたリーダーが要請され、「優れたリーダーは天性の才能が有るのか?」無いならば「どのような行動が有効なリーダーを作り上げるのか?」を発見し、模倣しようというものでした。結果、優れたリーダーに共通なのは「天性の才能」でも「特定の行動」でも(もちろん血統でも)無く「環境や部下の要因によってリーダーシップスタイルを変化させている」というものでした。1980年代以降は、リーダーシップスタイルの多様なモデルが提案されます。

現代経営学の発明者ピーター・ドラッカーは「リーダーシップとは人を引きつけることではない。そのようなものは煽動的資質にすぎない。仲間をつくり、人に影響を与えることでもない。そのようなものはセールスマンシップにすぎない。優れたリーダーは、常に厳しい。ことがうまくいかないとき(中略)その失敗を人のせいにしない。」(『現代の経営』1954)と述べています。リーダーシップとはカリスマ性の発揮でも、強引に牽引していく手法でも無いのです。

ここまでの考えをまとめると“リーダーは責任を持つ、リーダーシップは各自で持つ”という方向性が良さそうです。これは、旧来の日本的な“上からの命令と下の精神論的服従(実行責任は下にある)”とは発想が真逆になりますから、実現させていく為には必然的に組織構造の変化も求められます。ここでも各個人の自立が鍵となります。これも各分野で起きている「一極モデル」から「自律分散モデル」への変化の一つでしょう。

“日本一オーラの無い監督”の指導論

1月号で取り上げた「プロジェクト・アリストテレス」では、チーム内の「心理的安全性」がポイントとなっていました。日大アメフト部のような暴力(圧倒的な力関係の差のよる一方的な働きかけ)による支配は、一時的な成果が出てもメンバーは疲弊して辞めてしまい、人材育成とは程遠い“使い潰し”となり長続きはしません。暴力や“使い潰し”は旧日本軍の体質そのものですが、それを受け継ぐ「運動部」が今もって多い事は議論の一つとなっています。そんな中で、今までと真逆のスタイルで注目を集めるリーダーがいます。

監督らしい威厳が無い事から、早稲田大ラグビー部の部員から「日本一オーラのない監督」というあだ名を付けられた中竹竜二監督は、メンバーの話を徹底して聞くというスタイルで就任翌年から2年連続で全国制覇を成し遂げています。中谷さんの言葉を引用します。

『「日本一オーラの無い監督」が語る、リーダーの条件』

日経DUAL

「どんなことがあっても怒らずに相手の話を聞く」というのが私のスタイルでした。ここ最近になって「怒らない指導が正しい」と広くいわれるようになりましたが、私はまさにそのパイオニアだったわけです。「怒らない指導」よりハイレベルで、「怒られる指導」をしていました。つまり、監督が選手から怒られてしまうわけです。』そして暴言を吐いてきた選手からじっくりと話を聞き最後にこう述べました。『「お前が言いたいことって一つだよね。『なんで俺のこと、見てくれないんですか?』だよね」私は続けました。「私はおまえが頑張っているのを知っているよ。でもおまえを今、上にあげるとまたすぐ手を抜くでしょ。おまえにずっと言ってきたよね。大事なのはスキルじゃなくて、スタイルだって。おまえは試合で調子がいいときと悪いとき、頑張るときと頑張らないときの間にブレがある。プレイヤーとしてスタイルをちゃんと持ってほしかったんだ。だからもう1週間は、4軍で頑張ってほしいと思っていたんだ」彼の目から涙がポロポロと落ちました。
『これまでのリーダー像は「ピラミッド型」と言えるものでした。トップダウンで指示を出すので、物事が伝わるのが速く効率がいい。でも、リーダーが解けない問題に出合うと、そのチームは立ち往生してしまうという欠点がありました。これからの時代に必要とされているのは「プラネット型」の組織です。この組織ではメンバーは縦方向ではなく、横方向につながり合い、課題に応じてリーダーが流動的に変わります。』『逆境は不意に向こうからやってきます。ですから調子がいいうちに、「自分のスタイルは何か」と考えておくことが大切です。』

“こうあるべき”という正解が先にあるのではなく、自分らしさを発揮した個人の自立(=スタイルの確立)に最も重きを置くのです。そして、リーダーに必要に必要なのは「リーダーシップ」ではなく「フォロワーシップ」にあるとしています。“主役”はメンバーです。メンバーの自立を促し、その能力を活かして活躍していけるようにフォローする事がリーダーの役目なのです。

介護現場の「フォロワーシップ」

介護の現場でも主役は利用者さんです。しかし主役がもう舞台に立ちたくないという時があります。必要な支援を利用者さんが拒否してしまう時、主役の意向そのままに放置しておいたら良いのでしょうか。主役が何かに追い込まれて行き詰まってしまったら、支援も立ち往生してしまうというのは、支援の枠組みに柔軟性や多様性が無いのかもしれません。そんな時は、支援者側のフォロワーシップの在り方を検討していく事から解決のヒントが見つかるかもしれません。要介護状態という人生の壁を、自己実現に向けて乗り越えていけるようにフォローしていく事が私たちの務めなのです。
紙面研修
多様なリーダーシップ理論】

代表的なもの

変革型リーダーシップ(1980年代~現代)

激しく変化する経営環境の中で、組織を変革的に発展させるリーダー行動に焦点をあてた理論。ビジョンや戦略などを積極的に変えようとし、組織内に危機感を醸成し組織に変革をもたします。

サーバント・リーダーシップ (1980年代~現代)

サーバントとは「奉仕者」という意味で、リーダーは部下に奉仕し、支援する者であるという理論です。サーバント・リーダーの特徴として、「自身を支援者として認識する」「第一に傾聴する」「説得と対話を通じて業務を進める」「組織のコミュニティを形成しようとする」などがあり、従来の皆をひっぱっていくようなリーダーシップとは反対の特徴をもっている。

オーセンティック・リーダーシップ (2000年代~現代)

直訳すると「本物のリーダーシップ」となります。エンロン事件をきっかけに、アメリカ全体でコーポレートガバナンスが問われるようになり、リーダーには高い倫理観や道徳観が必要とされました。オーセンティック・リーダーの特徴としては「道徳的判断」「公平な人間関係」などがあげられます。

トランザクショナル・リーダーシップ (1990年代~現代)

トランザクショナル・リーダーシップでは組織の管理と課題達成に重点をおき、リーダーは報酬と罰を与えることで、部下を管理、統率します。変革型リーダーシップ理論とは違って、トランザクショナル・リーダーは未来を変えようとしているわけではなく、保守的な考えを持っている人が多い。

 

 

 

【中谷竜二さんの提唱するリーダーシップ論】 リーダーは「ピラミッド型」から「プラネット型」へ

リーダーというと「何でも知っていて、常に正解を持っていて優れている人」というイメージがあるかもしれませんが、これからのリーダーは違いますので安心してください。
中谷竜二  企業のリーダー育成トレーニングを提供するTEAMBOX設立                  ラグビー日本代表(U20)元監督
私自身、ラグビー部の監督に就任した当初は「コーチングはしたことがないので、教えられない」「最近の戦術はよく分からない」というのが本音でした。最初の半年間は選手やコーチから、ため息と舌うちしか聞こえてきませんでした。ところが半年くらい経ってくると、だんだんみんな分かってくるのです。「監督だってすべてを分かっているわけではないな」と。そこは時間が解決してくれます。    日経DUAL

多職種連携による協同型を理念とするケアチームは、プラネット型組織と似ています。利用者さんを中心に、各職種が職責を発揮して多様な意見や視点が語られ、自ずから最適解が導かれれば良いですね。
【お願い】平成30年度の健康診断の受診をお願いします。

※オプションは個人負担になります。
お知らせ

紙ふうせん祖師谷の訪問介護事業所を今年の秋にもオープン予定で動いています。

早ければ8月1日とも考えていましたが、準備に時間をかけていきたいと思います。祖師谷地域が近い利用者さんを祖師谷の契約とし、ヘルパーさんの一部の方は、祖師谷と梅丘を掛け持ちという形になります。祖師谷の利用者さんの記録は、原則は祖師谷提出ですがどちらでも取り扱いできるようにしたいと考えています。そのため、祖師谷と梅丘の「サービス実施記録」や「出勤簿」も祖師谷と梅丘の区別がつきやすいように、変更していく予定です。ご協力をお願いします。
~~ヘルパーミーティングのお知らせ~~

【日時】 2018年 7月20日 金曜日 18:30~

梅丘の事務所内にて

★担当利用者さんの状況等・支援計画の変更の必要性の有無 ★今月の議題・伝達事項

会議参加手当(ミーティング)は1回につき1370円です。
【研修会】 関連項目 熱中症・感染症・食中毒の予防(荻野)

(関連項目はあくまで関連であり、内容はいろいろ膨らむ予定です)
サービス提供責任者(介福)誰か良い人いませんか?か?
【紹介料】紹介者10,000円  本人20,000円(面接します)
[文書の引用文や注目すべき箇所の要約を入力してください。テキスト ボックスは文書のどの位置にも配置できます。抜粋用テキスト ボックスの書式を変更するには、[描画ツール] タブを使用します。]
[文書の引用文や注目すべき箇所の要約を入力してください。テキスト ボックスは文書のどの位置にも配置できます。抜粋用テキスト ボックスの書式を変更するには、[描画ツール] タブを使用します。]
◎紹介して下さった方に3,000円

◎登録して下さった方に3,000円

 

★実際にサービスに入っていただいたら……

◎紹介して下さった方にプラス5,000円

◎登録して下さった方にプラス5,000円
紹介料

合計

¥16,000
お願いします!
 


紙ふうせんだより 5月号 (2018/07/06)

2018年(平成30年) 5月  皐月号

紙ふうせんたより

「公の論理」と「場の論理」と「個の論理」

ヘルパーの皆様、いつもありがとうございます。GWはありがとうございました。今年の5月は雨が多いようで五月(さつき)晴(ば)れが台無し、梅雨のような時もありました。ところで梅雨の異名は五月雨(さみだれ)ですから、なんか変ですね。五月晴れも五月雨も本来は旧暦で現在の6~7月にあたるので、本当の五月晴れは梅雨の晴れ間を言うんですね。でもNHKではこれを五月の晴天に使うんだとか。そろそろ「五月晴れ」とお別れし「五月雨」の季節です。季節の変わり目は体調を崩しやすいのでお気をつけ下さい。五月(ごがつ)病という名称もあるくらいですから。

何を判断基準とするのか? 空気を読まなければならない息苦しさ

「五月病」とは新入生や新社員が、GW明けごろからわけもなく憂うつな気分になってしまうことがよくあるために付いた名前で、日本特有なんだそうです。精神医学での診断名は「適応障害」、新しい環境に適応しようとして疲れ果ててしまった状態と考えられます。個人のライフステージの変化の結果として社会生活の場が変わっていくのは、文明社会であれば当たり前なのですが、それが日本では“病気”を作り出してしまうのは一体なぜでしょう。最近では、4月から我慢を重ねて慢性化してしまい6月になってうつ病と診断される「六月病」も増えているそうですから、日本の社会の構造的な問題と考えられます。

よく言われる事ですが、欧米では自由・平等な個人を前提とし個人と社会の関係を契約のような対等な関係と考え、その関係のルールは自ら変更可能と考えています。そのルールは、個人の自由(個の論理)に強く関わるため普遍的人権を基礎として、民主主義的合意によって合理的に「公の論理」として発展させていきます。そして、何かあった時の判断基準は、公の論理に照らし合わせた「善悪」です。

一方で日本では、「場の論理」に対して個人が従属するべきであるとの考えが根強く、判断基準は場の論理に合致しているかどうかです。「そんなことしてるお友達いないよ、恥かしいよ」という幼児に対する母の小言も街でよく耳にします。場の論理は、人権や法律や公共の福祉や共通善などの公の論理に対しても優位に働きます。『赤信号皆で渡れば怖くない』『長いものには巻かれろ』がそれです。場の論理は不文律であるために責任主体が曖昧で、変えようにも変えるための手続き自体がなく、皆がおかしいと感じていてもどうしようも無いという不合理さも生じます。場の論理は言わば“群れ”の論理で自然発生的な強い序列意識を持ち、“新入り”を仲間として認めるどうかの踏み絵としても働きます。このような中で必死に“空気”を読んで、“自分を殺して”息苦しい「場」に合わせようと我慢した結果、本当に自分が窒息死してしまったような状況が五月病や六月病と言えるでしょう。適応障害という言葉で表すならば単に適応できないのではなく、むしろ優等生的に“過剰適応”しようとしたために“自分自身が見失われてしまった状態”とも考えられるのです。これは日本の社会が未成熟で、「個人」と「公の論理」を育んでこなかった表れでもあります。

「場」に呑み込まれる「公」や「個」

社会の問題を構造的に提示すると、「俺たちの時代はそんな病気は無かった」「今の若い奴らは甘えてる」というような、場と同化したオジサンの声が聞こえてきそうです。それこそが場の論理の強要(ハラスメント)です。財務省トップのセクハラ問題でも「被害女性にも非がある」かのような発言が責任者から聞かれ、男が女に手を出すのは“当たり前”という男尊女卑の場の論理によって、セクハラが正当化されていました。昨今の公文書隠蔽改竄や虚偽答弁問題もバレなきゃ良いといった態度に終始し、公の論理を易々と破り“赤信号”を渡っています。度を越えた『郷に入りては郷に従え』は『出る杭は打たれる』です。公の論理をもとに不正を正そうとする人は場を追われ、居直る人は『寄らば大樹の陰』となり、個人は自らの「自立」を放棄して場の論理と同化し『朱に交われば赤くなる』となります。皆が“赤信号”を渡っても「自分は渡らない」、もしくは「皆が渡ってなくても、安全確認をして私は自己責任で渡る」というものが個の論理であり、責任を負わないところに「個」の確立は有りません。“個人未満”の人が、同調圧力のストレスか嫉妬からなのか自己主張をする個人(場を乱す“外敵”)に向かって、「出しゃばり」などと攻撃を仕掛けるのもよくある光景です。学校などでは、誰かが「あいつ、何かムカつくからライン外しちゃえ」と発信し、他の子が無批判に同調してイジメが始まります。注目すべきは、主導した子も同調する子も場の論理に従ったまでという意識で、それがイジメや悪だという事に無自覚なのです。「何でムカついたの?」の問いには、「何となく…」といった合理性のなさです。

エンパワーメントに必要な「個の論理」

介護保険法には、要介護高齢者が「その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう」にと「自立支援」が促されています。これが介護の公の論理です。一方で、投げやりに「俺の介護はオマエがやればいいんだ」と言い張る亭主関白や、「家族やヘルパーさんに迷惑をかけたくない」と自らの希望を呑み込んでしまう方などには場の論理の優位が見られます。「本音のところどのような生活を送りたいですか、ご自身の本当の希望は何ですか?」と問いかけてみても、“どうしたら良いか自分でも解らない”と困惑されてしまいます。そのような方は、相手や場面によって希望内容をころころと変え支援者を振り回します。仕方なく便宜的に、家族の要望を一番にして計画を立案し、本人への説得も「みなさん〇〇していますよ」と場の論理を用いる時もあります。

このような難しい状況の時、“プランにはこう書かれているから”“これが介護の常識だから”と現場が疑問を持たないような雰囲気になってしまったなら、介護は発展の機会をほとんど喪失してしまうでしょう。突破口は現場のヘルパーさんの「個性」です。個と個の触発によって、病気や介護に“過剰適応”している“利用者さん”の中から「自分らしい生き方」を発掘して欲しいのです。「個の論理」とは平たく言えば、「自分自身はこうしたい」という意思を持ち表明する事です。「個」が場の論理に呑み込まれてしまった時、人は意欲を奪われます。意欲を引き出す(エンパワーメント)為には、その逆をやれば良いのです。自立支援とは、「今までどのように生きてきたんですか?」と伺いながら「どのように生きたいか?」を一緒に考え実行する事によって、お互いが元気になってくる支援です。

紙面研修
『自立』を目指すための『自立した支援』
【各方面からの「場の論理」の指摘】

第二次世界大戦中に日本を研究した文化人類学者ルース・ベネディクトは、『菊と刀』で日本の文化を“外的な批判を意識する「恥の文化」”と規定、GHQはこれを占領性政策の参考にした。

戦後の保守論壇の山本七平は日本文化を改宗し難い「日本教」であるとし『空気の研究』を書いている。

河合隼雄は『母性社会日本の病理』等でユング心理学や臨床事例や古事記・日本書紀などの考察から日本文化の元型はグレートマザー(地母神=分け隔てなく受容し育くむ反面、抱え込んで自立を妨げ同一化させようとする)であるとして、西洋文化のグレートファーザー(自と他を峻厳に切り分け自立を促す反面、自他の一体感は失われる)と比較している。
豪華客船が沈没しそうな時に船長が乗客に退避を呼びかける。「沈没船ジョーク」と呼ばれるエスニックジョークだ。船長は、アメリカ人に「今飛び込めばあなたは英雄ですよ」と言い、ドイツ人に「規則ですから飛び込んでください」と言い、日本人には「みなさんもう飛び込んでいますよ」と言う。かくも日本人は場の雰囲気に流されやすい。日本では「場の論理」から「自立」」するのは容易ではない。

一見、公や個の論理のように見える弁舌にも場の論理はある。立場や地位に依存しなければ主張できないようなもの、「お前のモノは俺のモノ」や「反則したら試合に出してやる」「私は権威なんですから、私は正しい」等は、自らが場と一体化した強者の論理であり、場の中の弱者は従わざるを得ない。そこに本当に「個人の確立」があるならば、他者の中にも尊厳ある「個」を認め、それを侵害しないように尊重するはずだ。上下関係による強要はあまりにも原始的だ。誰もが暮らしやすい社会の為にも、“公の論理と格闘して確立された個人”という主権者一人ひとりの創発によって発展する民主主義の為にも、国際社会で外交やビジネスを展開する為にも「個人の確立」=「自立」は、欠かすことはできない。そしてこの「自立」は、身体的・社会的な“外的な自立”以上に自己覚知などの“内面的な自立”が望まれる。仮に身心に障害などがあっても「自分はどうしたいか」という気持ちを主張する事が出来れば「自分らしい生き方」を目指して行けるからだ。

介護現場でも、寝たきり対応したために、本人もそんなもんだと思って受け入れ、結果的に本当に寝たきりになってしまったケースがある。“利用者さん”が受け身になって依存してしまった方が(してくれた方が)楽に思えてくるような状況があるからこそ、場の論理を乗り越えて「自立」のイメージを本人の中に見出していく努力が必要だ。それは、場に関わる支援者自身の『自立した支援』でもある。詩『表札』には、「精神の在り場所」を“自分で決める”“ハタが決めたら拒否をする”という自立への峻厳な覚悟がある。
~~ヘルパーミーティングのお知らせ~~

【日時】 2018年 6月21日 木曜日 18:30~

梅丘の事務所内にて

★担当利用者さんの状況等・支援計画の変更の必要性の有無 ★今月の議題・伝達事項

会議参加手当(ミーティング)は1回につき1370円です。
【研修会】 関連項目 移動・移乗の介助(担当・本郷)

(ヘルパーミーテイングと同時開催。個別研修計画に基づく研修会です)
【お願い】平成30年度の健康診断の受診をお願いします。

※オプションは個人負担になります。
 


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