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日別:2025/8/20
紙ふうせんだより 7月号 (2025/08/20)
人生の未知に、花を咲かそう
皆様、いつも有難うございます。熱中症対策や水分補給などは、皆様も心配りされていることと思います。一方で水分の過剰摂取による“水中毒(低ナトリウム血症)”や漢方でいうところの「水毒」(機能面からは「水滞」)なども気を付けたいところです。
多くの出会いに感謝
あるご利用者さんが、自作の素晴らしい短歌を教えてくださいました。
「昨日より 今日より明日 健やかに 九十のみちに 花を咲かそう」
人生行路は色々あります。様々な人が行き交う九十の路(みち)の「往来」に、そのような生活の場面の一つひとつに、「花を咲かそう」ということなのでしょう。「今を生きる」ということに重なりますし、多くの出会いに感謝する気持ちの表れでもあるでしょう。
また、「みち」は「道(みち)」でもあります。「これが私の生きる道」です。悪いことがあっても考えがしっかりしていれば、「近頃の私はイイ感じ」にしていけまます。そして「みち」は「未知(みち)」でもあります。未だ来たらぬ「未来」は常に「未だ知らない世界」です。未知に対して真摯になれば、常に世界は新しく開かれていくのです。
人生の未知に、花をさかそう
「花を咲かせる」ということ。それは何でしょう。そこにある「種子」に気がつくことです。嫌なことに捉われず、人に笑顔で接していれば、種子は自ずと育ち、やがては花を咲かせます。笑顔が心の底からの「笑(え)み」となった時、生きていることの豊かな実感が花として咲きます。そもそも、「咲」という漢字は「笑」という漢字の俗字であり、意味も「笑う」と同じでした。しかし、「口もとのほころびるさまを花にたとえた」ところから、「花が咲く」という意味でも使われるようになったそうです。私たちが行っている「介護」という取り組みは、「人生の未知に、花を咲かそう」ということではないかと思うのです。
人生は未知にあふれています。対人援助を仕事とする私たちだからこそ、「自分が見落としている意味はないだろうか」と、自らを問うべきです。表面的には悪いことのように見える物事の中に、種子のように潜む発展の可能性はないでしょうか。「禍を転じて福となす」ということわざがあるように、「介護」や「病」という事象の中にも、「負担」や「困難」や「苦痛」以外の意味もあると思うのです。
紙ふうせんの想い
今、この瞬間に笑顔の花を咲かせること。私たちは、温かみや安らぎや楽しみのあるケアを提供し、共に泣いたり笑ったりする心の交流の中から、生きている手ごたえや喜びが湧いてくるような、そんな支援を目指しています。
2025年8月20日 3:00 PM | カテゴリー: 【紙ふうせんブログ】, 令和7年, 紙ふうせんだより